都農ワインのシャルドネが日本で1番美味しいと言われる理由を探してきた。

日本各地のワイナリーを訪問

夫が2年間かけて日本各地のワイナリーやドメーヌ(葡萄栽培農家)を訪問しました。

北は北海道、南は宮崎へ、計約50か所、私も何度も同行しました。

一部のワイナリーを除き、規模もそれほど大きくない会社や個人が多く、常に代表者や栽培責任者の方々とお会いすることができました。

それぞれのワインに対する想いや現状の課題などが聞けて、大変意味深いものになりました。

ワイナリー巡りはお奨めですよ!

そして、夫が、

日本においてワイン用葡萄を栽培するのに最も適した地域はどこか、どのような気候条件や立地条件がいいのか、また、ワイナリーの経営戦略や課題とは何か、などを何やらレポートにまとめていました。

まさか、夫は自分で・・・。

今回紹介したいのは、私も一緒に行ったこのワイナリーです。

宮崎県の都農ワイン!

都農ワインとは

都農ワインは、日本のワイナリーの中で最南端、高温、多湿で日本で最も過酷な栽培条件と言われるなかで、高品質のワインを造っているワイナリーです。

シャルドネやキャンベルアーリーが美味しいです!

特に、キャンベルアーリーは、税込1,300円程度で買えて、かつ美味しいので驚きです。

栽培醸造責任者の赤尾さんに色々とインタビューしましたので、その内容を紹介します。

気候に関すること

年間降水量4,000ミリを超え、台風の直撃も多々あります。

見てのとおり雨除けのビニールトンネルが必須です。

そして、防風林やネットに植物を絡ませるなどして台風対策も行っています。

台風直撃時に、収穫量が最大で4割減少したこともあるそうですが、そんなときは野菜などを作って現金収入を得るそうです。

少しでもワインを割高と思った瞬間から、お客さまが次に同じものを手にすることはないので、決してワインの価格に転嫁はしないと話されていました。

原料に関すること

原料となる葡萄の約7割を契約農家さんから仕入れていることにより、台風等による損害リスクを分散できているそうです。

また、契約農家さんがいるおかげで自社のコストを抑制できているそうです。

契約農家さんは、朝から晩までフルに葡萄作りに専念してくれますが、自社畑であれば労働基準の問題もあり、アルバイトを雇っても時間が限られコストが増加しやすいそうです。

自社畑においては、畑の往復回数を少しでも減らすなど効率化を常に意識しているそうです。

品種については、契約農家さんを中心としたキャンベルアーリーが約7割。残りの3割は自社畑でシャルドネなど新しい品種にチャレンジしているそうです。

創業当時、生食用として販売できない葡萄を農家さんが都農ワインに出荷した際に、都農ワインの工場長が全て返却したそうです。当時は相当の軋轢があったそうですが、今では葡萄農家さんもワインの味を決めるのが葡萄そのものであることを十分に理解され、高品質のキャンベルアーリーを出荷してくれていると話されていました。

キャンベルアーリーの味の秘密はこの辺にありますね。

土壌に関すること

都農の土壌は「黒ぼく土」と言われる火山灰土で水捌けが良いが非常に痩せた土地。水に入れると浮くぐらい軽い土だそうです。逆に欧州の土はすぐに沈み栄養満点でかつ雨が降らない。

創業当初、欧州では当たり前となっている垣根栽培、肥料制限、密植を行っていたそうです。しかし、降水量の多い土地で、しかも秋の収穫前に雨が集中して降るため、葡萄が病気になることが多かったそうです。

試行錯誤の末、地元の有機農業研究会を訪ね土壌を分析すると、極端にミネラル分(カルシウム)の少ない土地であることが判明。土壌造りに一から取り組み積極的な堆肥を実行するようになったそうです。

栽培に関すること

葡萄の成長を抑制させる(果実に凝縮させる)垣根栽培を止め棚式栽培に変更。枝を上に伸ばすのではなく、重力に従って下に伸ばす栽培。結果として、健全な葡萄樹と葡萄果実が増え、農薬の散布量が激減したそうです。

立ち返ると、その栽培は、都農町の葡萄農家が長年かけてやってきたことと同じであったそうです。キュウリ栽培など地元の農家と同じことをやっているそうです。

棚式栽培は垣根栽培と違って、誘引作業も一回だけで手間がかからないそうです。重力に任せて実を垂らすことで栄養が行き渡り元気な葡萄ができるそうです。

また、棚式栽培は、垣根栽培より初期投資がかかりますが、低い位置に実がなる垣根栽培と比べ、目の前の高さに実がなるので収穫時等の作業は格段に楽だと話されていました。

醸造に関すること

醸造は年に1回しかできず、これまでもたった20回程度しか行っていない(20回もでは・・・)。

これから何回醸造できるか分からないが、毎年葡萄の状況を見極めながら、常にベストな醸造を追求していきたいと話されていました。

酸化防止剤についても、限りなく抑えており、他のワイナリーと比べても格段と少ないそうです。

ただ、それはアピールするものではなく、品質を追求するうえで当然のことをやっているまでですと話されていたのが印象深かったです。

販売に関すること

都農ワインのワインは、90%以上が地元の宮崎県で消費されているそうです。

地元の方は、飲み会の席にキャンベルアーリーを持参したりされるそうです。

地元の食材に都農ワインがとっても合うそうです。

まさに、地産地消の地域密着ですね!

まとめ

気候的ハンデキャプを持ちながらも、その土地にあった栽培方法や醸造技術により高品質なワインを造られている都農ワイン。

日本全国でシャルドネが造られているなかで、都農ワインのシャルドネの品質はトップクラスだと思います。

都農ワインをインタビューすると、どんな環境でもワイン造りができるのだと勇気づけられると同時に、その土地に合った栽培方法を選択することの重要性を感じました。

また、地元の農家さんたちと共に葡萄を造り、地元の方にワインを飲んでもらう。訪れた時は観光客もたくさんいらっしゃいました。

ワイナリーは地域を活性化できる産業であることを改めて感じました。

また宮崎に行って地鶏とワインを楽しみたいです!

シェアしてくれたら嬉しいです!

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